物忘れが増えたらデイサービスを考えるタイミング?|認知症が心配なご家族へ【甲府市】
更新日:5 日前

「最近、母が同じことを何度も聞くようになった」
「以前はできていたことが、少しずつ難しくなっている」
「認知症かもしれない。でも、まだデイサービスを利用するほどではない気がする」
親の変化に気づいても、いつ、どこに相談すればよいのか、迷うご家族は少なくありません。
特に、食事や着替えなど、身の回りのことをある程度自分でできている場合は、「まだ介護は必要ない」と考えることもあるでしょう。
しかし、デイサービスを考えるタイミングは、身体的な介護が必要になったときだけではありません。
外出する機会が減ってきた。一人で過ごす時間が心配になった。ご家族の見守りや声かけが増えてきた。
こうした生活の変化も、介護について考え始めるきっかけになります。
大切なのは、認知症かどうかだけで判断せず、今の暮らしにどのような困りごとが生じているかを見ることです。
甲府市にあるデイサービス ソレアードでは、認知症や物忘れのある方についても、その方の性格や生活習慣、日々の様子を大切にしながら関わっています。
今回は、介護現場の視点から、デイサービスを考えるタイミングと、認知症の方への関わり方についてお伝えします。
物忘れが増えたら、回数よりも「生活の変化」に目を向けてください
年齢を重ねると、人の名前がすぐに出てこなかったり、物を置いた場所を忘れたりすることがあります。
ただし、物忘れの回数が増えたことだけで、認知症かどうかを判断することはできません。
気にしていただきたいのは、以前は問題なくできていたことが、今は難しくなっていないかという点です。
同じことを何度も聞くようになった
「今日は何曜日?」
「明日は何か予定がある?」
一度答えても、しばらくすると同じ質問を繰り返すことがあります。
単に予定を確認したいのではなく、予定を覚えておくことが難しくなっていたり、これから何が起こるのか分からず不安を感じていたりする場合もあります。
これまでできていた家事に戸惑うようになった
料理の手順が分からなくなる。買い物で同じものを何度も買ってしまう。薬を飲んだかどうか分からなくなる。
こうした変化は、ご本人の普段の生活を知っているご家族だからこそ気づけることがあります。
外出や人付き合いが減ってきた
以前は買い物や散歩を楽しんでいた方が、次第に外出しなくなることがあります。
外出が減る理由は、体力の低下や気持ちの変化、身体的な不調など、さまざまです。
認知機能の変化によって、外出先での出来事や人との会話に不安を感じている可能性もあります。
ご家族が以前より気を配る場面が増えた
ご本人は「何も困っていない」と感じていても、ご家族が予定を確認したり、薬の管理を手伝ったり、日々の生活を支えている場合があります。
このような支援があるからこそ、これまでと同じ暮らしが続いていることもあるでしょう。
つまり、ご本人が一見普段どおりに生活しているように見えても、ご家族の支えが増えている場合があるのです。
なお、これらの変化は認知症以外の原因でも生じます。気になる状態が続く場合には、かかりつけ医やもの忘れ外来などへの相談をおすすめします。
突然強い混乱が現れたり、急に普段と違う様子になったりした場合は、速やかに医療機関へ相談してください。
デイサービスを考える4つのタイミング
具体的にどのような状態になったら、デイサービスの利用を考えればよいのでしょうか。
私たちは、次の4つの変化が一つの目安になると考えています。
1. 日中、一人で過ごす時間が心配になってきた
一人暮らしの方や、ご家族が仕事で日中不在になるご家庭では、物忘れが増えることで不安を感じることがあります。
きちんと昼食を食べているだろうか。薬を飲み忘れていないだろうか。家の中で困っていないだろうか。
デイサービスでは、スタッフがいる環境で食事や活動を行い、日中の一定時間を過ごすことができます。
2. 外出する機会や人との交流が減ってきた
一日中自宅で過ごし、家族以外の人とほとんど話さない。
そんな生活が続いている場合、デイサービスに通うことで、家庭とは違う時間を持つことができます。
朝、身支度をする。送迎車に乗って外出する。スタッフやほかの利用者と挨拶を交わす。昼食を食べ、身体を動かす。
このような日常の積み重ねにも意味があります。
しかし、大勢でにぎやかに過ごすことが好きな方もいれば、静かな環境を好む方もいます。
その方の性格や生活習慣に合った環境を選ぶことが重要です。
3. 入浴や身の回りのことに手助けが必要になってきた
入浴を嫌がるようになった。着替えに時間がかかるようになった。清潔を保つことが難しくなってきた。
こうした変化がある場合も、デイサービスの利用を検討するタイミングです。
しかし、入浴を嫌がる理由が、必ずしも認知症の症状によるものとは限りません。
身体に痛みがある場合や、人に身体を見られることへの抵抗、入浴そのものへの不安が関係していることもあります。
その方が何を負担に感じているのかを確認しながら、必要な支援を考えることが大切です。
4. ご家族の見守りや介護の負担が増えてきた
「同じことを何度も説明している」
「仕事中も親のことが気になる」
「一人で外出させることが心配になってきた」
こうした負担は、周囲から見えにくいものです。
介護というと、食事や入浴、排せつなどの身体的な介助を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、日々の声かけや予定の確認、見守りなども、継続すれば大きな負担になる場合があります。
デイサービスを利用することは、ご本人の日中の生活を支えるだけでなく、ご家族が仕事や休息、自分の生活のための時間を確保することにもつながります。
介護が限界に近づいてからではなく、今の暮らしを無理なく続けるために相談する。
それも、デイサービスの利用を考える大切な理由です。
認知症の方への介護では「なぜ、その行動をするのか」を考えることを大切にしています
認知症の症状がある方への関わりでは、同じ言葉や行動であっても、その背景が人によって異なることがあります。
例えばデイサービスの利用中に「家に帰りたい」という言葉です。
認知症の症状がある方への介護では、言葉や行動だけで判断せず、その背景にある気持ちや理由を考えることが大切です。
ここでは、デイサービスでも相談されることのある場面について、介護現場で大切にしたい関わり方をご紹介します。
「家に帰りたい」と話す方には
例えば、帰りたい理由について、落ち着いた声で尋ねてみる。
心配していることがあれば、その話を聞いてみる。
周囲の音や人の多さが負担になっていないか確認する。
その方が好きな話題や、安心して過ごせる環境を考える。
こうした関わり方が役立つ場合があります。
ただし、すべての方に同じ声かけが適しているわけではありません。
また、実際に帰ろうとしている場合には、転倒や無断外出などの安全面への配慮も欠かせません。
その方の状態に合わせて、安心と安全の両方を考える必要があります。
同じ質問を繰り返す方には
「さっきも説明したでしょう」
ご家族としては、ついそう言いたくなることがあるかもしれません。
しかし、ご本人にとっては、初めて尋ねている感覚である場合もあります。
また、答えを知りたいというより、これからの予定が分からない不安から、繰り返し確認していることも考えられます。
そんなときは、短く分かりやすく伝えたり、予定を見える形にしたり、その方が安心できる声かけを考えたりします。
ここで重要なのは、同じことを聞かなくなることだけを目標にしないという視点です。
繰り返し質問していても、その方が落ち着いて過ごせているのであれば、無理に質問をやめさせる必要はないかもしれません。
言動を変えることよりも、ご本人が何に不安を感じているのかを理解することが大切だと考えています。
入浴を嫌がる方には
入浴拒否がある場合も、最初から「どうすれば入浴してもらえるか」だけを考えるのではなく、何が負担になっているのかを確認します。
寒さが嫌なのか、身体を動かすことがつらいのか、人に肌を見られることが不安なのか。
あるいは、入浴する理由やこれから行うことが分からず、戸惑っているのかもしれません。
デイサービス ソレアードでは、お一人ずつ入浴していただく個別入浴を行っています。
大勢で一緒に入るお風呂ではないため、周囲の視線を気にされる方や、集団での入浴に抵抗がある方にも配慮しやすい環境です。
もちろん、個別入浴であれば必ず入浴できるというわけではありません。
ご本人の意思や体調を大切にしながら、その日に適した対応を検討しています。
デイサービス ソレアードでは、認知症の方の「いつもと違う」に目を向けています
・普段は会話を楽しんでいる方が、今日はあまり話をしない。
・いつもは食事を楽しみにしている方が、今日は箸が進まない。
・普段と歩き方が違うように感じる。
・同じ質問を繰り返すことが、以前より増えてきた。
こうした変化は、それだけで認知症の進行や体調不良を判断できるものではありません。
しかし、普段の様子を知っていることで、変化に気づき、ご家族やケアマネジャーに情報を共有するきっかけになります。
変化に気づいたあと、どうするかも大切です
いつもより食事量が少ない場合。単に食欲がないと決めつけるのではなく、体調や口の中の状態、食事の好み、周囲の環境など、さまざまな要因を考える必要があります。
普段より落ち着かない様子が見られる場合も、認知症の症状だけでなく、痛みや体調不良、環境の変化などが関係しているかもしれません。
一つの変化を一つの原因に結びつけず、その方の状態を丁寧に確認していくことが大切です。
必要に応じてご家族やケアマネジャーと情報を共有し、医療機関への相談や支援内容の見直しにつなげていきます。
「何かをする」だけがデイサービスではありません
デイサービス ソレアードでは、手作りの温かい昼食、個別入浴、ヨガ健康体操、脳トレなどを取り入れています。
しかし、すべての方が、同じように活動できるわけではありません。
今日は体操に参加する。
別の日はスタッフと会話を楽しむ。
少し疲れている日は、ゆっくり過ごす。
その方にとって心地よい時間は、日によって違うこともあります。
認知症があるからといって、何もできなくなるわけではありません。
これまで得意だったことや、楽しんできたこと、今でも自分でできることがあります。
私たちは、できない部分だけではなく、その方が持っている力や、その人らしい過ごし方にも目を向けたいと考えています。
認知症の方は、どのデイサービスでも利用できるのでしょうか?
事業所によって対応できる支援内容や設備、スタッフ体制などが異なります。
そのため、認知症の症状がある場合には、事前に現在の状態を伝え、受け入れについて相談することが大切です。
「帰宅願望がある」「入浴を嫌がる」「ほかの施設で利用が難しかった」といった場合も、まずは現在の状況をご相談ください。
ご家族がデイサービスの利用をすすめても、本人が嫌がる場合
ご家族がデイサービスの必要性を感じていても、ご本人が「行きたくない」とおっしゃることがあります。
慣れない環境への不安や、まだ介護は必要ないという思いなど、理由は人によってさまざまです。
大切なのは、無理に利用をすすめるのではなく、ご本人が何に抵抗を感じているのかを理解することです。
利用を嫌がる理由や声かけ、見学から利用開始までの進め方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
甲府市で物忘れや認知症が心配になったら、どこへ相談する?
物忘れが気になり始めたとき、最初からデイサービスを利用するか決める必要はありません。
まずは、今どのようなことで困っているのかを整理し、必要な相談先につながることが大切です。
物忘れなどの症状について相談したい場合
かかりつけ医や、もの忘れ外来などの医療機関に相談しましょう。
甲府市では、認知症の早期発見や診断、治療につなげるため、「もの忘れ相談医」の案内を行っています。
介護サービスについて相談したい場合
介護認定を受けていない方や、何から始めればよいか分からない方は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターに相談することができます。
地域包括支援センターは、高齢者の介護や生活に関する総合的な相談窓口です。認知症への不安や介護保険の手続き、利用できるサービスなどについて相談できます。
甲府市には9か所の地域包括支援センターがあり、お住まいの地区によって担当窓口が異なります。
すでに担当ケアマネジャーがいる場合は、現在の生活状況や困りごとを伝え、必要な介護サービスについて相談してください。
デイサービスの雰囲気や受け入れについて相談したい場合
実際にどのように過ごすのか、認知症の症状があっても対応できるのかといった疑問は、デイサービスに直接相談することもできます。
ソレアードでも、ご本人の状態やご家族の不安についてお話を伺っています。
まだ介護認定を受けていない方や、担当ケアマネジャーが決まっていない方も、まずはご相談ください。
介護認定からデイサービスの利用開始までの流れについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
相談の前に、ご家族が整理しておくとよいこと
「何を伝えればいいのか分からない」というご家族もいらっしゃると思います。
最初から詳しくまとめる必要はありませんが、次のようなことが分かると、状況を把握しやすくなります。
いつ頃から物忘れや生活の変化が気になり始めたか
どのような場面で困っているか
一人で過ごす時間がどのくらいあるか
入浴や食事、外出などで手助けが必要か
ご本人が好きなことや、苦手なことは何か
ご家族が特に負担に感じていることは何か
「物忘れが増えた」という説明だけでなく、「最近、昼の薬が何日分か残っている」「同じものを何度も買ってくる」といった具体的な状況が分かると、必要な支援を考えやすくなります。
また、認知症の方への関わりでは、その方がこれまでどのような生活を送ってきたかという情報も大切です。
どのような仕事をしていたのか。何が好きだったのか。どのようなことに安心を感じるのか。
介護度や診断名だけでは分からない、その方らしさを知る手がかりになります。
ケアマネジャーの方へ|認知症の方の受け入れ相談について
認知症の方の受け入れについては、診断名や症状だけで判断するのではなく、ご本人の生活歴や現在の状態、必要な支援などを確認しながら検討しています。
帰宅願望や入浴拒否、集団活動への抵抗がある場合も、これまでの支援経過や落ち着いて過ごせた場面などを共有していただくことで、具体的な対応方法を考えていきます。
安全面やスタッフ体制などによって対応が難しい場合もありますが、まずはご相談ください。
まとめ|介護が必要になってからではなく、今の生活を続けるために
物忘れが増えたからといって、すぐにデイサービスを利用しなければならないわけではありません。
ただし、外出する機会が減ったり、日常生活で困ることが増えたり、ご家族の見守りが必要になってきた場合は、介護サービスについて考える一つのタイミングです。
デイサービスは、介護が必要になった方を支えるだけでなく、住み慣れた自宅での生活を続けるための支援でもあります。
デイサービス ソレアードでは、認知症の有無だけではなく、その方の性格や生活習慣、ご家族の状況も大切にしながら、必要な支援を考えています。
まだ利用を決めていない段階でも、まずはお気軽にご相談ください。
デイサービス ソレアード
山梨県甲府市貢川にある、定員18名の地域密着型デイサービスです。
一人ひとりの体調や性格、その日の様子に合わせた関わりを大切にし、個別入浴、手作りの昼食、健康ヨガ体操などを行っています。
デイサービスの利用についてわからないことや、物忘れ・認知症、ご家族の介護について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
山梨県甲府市貢川2丁目8-11
TEL:055-287-7195
サービス提供時間:9:30〜16:30
定休日:土曜日・日曜日
見学・一日体験についてもお気軽にご相談ください。
